クラブイベントPerfumeNight#2に行って来ました。超満員。しかもあまり普段はクラブにこなそうなタイプ、ある種地味というか、普通のアイドル好きみたいな人もかなりいました。はーなるほど、クラブイベントも敷居が下がったなと思いました。そしてこれはすばらしいことだなと。
なぜなら、クラブイベントの楽しさの本質は音を楽しみそれにあわせ踊ることであって、その敷居が下がったのは、かなりいいことだと思うからです。
その敷居とは、即ち暗黙的ドレスコードであり、「クラブ文化」なるものであったのではないかと。
その理由を整理するために記事を書いて見ます。なお西岡はクラブイベントにもアイドルにもとんと素人であり、まったくもって頓珍漢なことを言っている可能性もあります。もし目に余るところがございましたら、コメント欄などでご指摘いただければ幸いです。
以前はクラブイベントにJ-popが流れるなどありえなかった
これは、以前僕がいくつか渋谷のクラブハウスを数回見に行った上での感想なんですが。なんというか、なんでしょうね。そういった空気がありました。純粋に音を楽しむ場で、そんな大衆向けの音楽なんて流すべきじゃない、みたいな。クラブミュージックというジャンルがあり、それ以外はあまりクラブイベントで流されなかったイメージがあります。
ある種のクラスタ分けというか、クラブシーンに参加する人間にはある種のプライドがかつてはあったように見受けられます。(個人的観測範囲で)なんというかな。たとえばオタクがクラブ行こうかなみたいなことを言い出そうもんなら、「え、お前クラブなんていけるの、明らかに方向性違うよね、あそこはお洒落場だよ?」という。
それを口に出すか出さないかの違いはあれど、そう思っている人は多い。実際、僕はいわれたわけです。え、無理しないほうがいいんじゃないのみたいな。
実際彼らはそう思っているからこそ、クラブに行くときはかっちり格好をキめて来ます。「お洒落場」を作り上げているという意識があるからこそ、それをこわしかねない音楽や、人間が入ってくるのを拒んでいたと感じました。いわゆるクラブ的空気読めよな方向性でした。
「お洒落場」を形成してきた人たちが「お洒落」であることに価値を置いているからこそ、クラブに通う人たちは「お洒落」に投資をしてきた。ならば、「お洒落」であることに投資をしない人間、たとえばオタクなどをクラブに入れたがらないのはある種当然のことでした。なぜなら、お洒落に価値を置く人たちから見れば、お洒落をしない人間はする人間より価値がないのです。
でも違うだろうと。「お洒落場」であることは、クラブイベントの本来の魅力ではないんじゃないかと。?僕はそう考えていたわけです。
クラブイベントの魅力は意外に普遍的なもの
実際、クラブというと、僕の周りではなんとなく敷居が高いと言うか、入りにくい、という印象を抱いている人が多いです。僕の知人の一人が「クラブイベントは、クラブファッションを好むような、派手な人たちのみが好む異文化である」と話していました。
でも、僕個人はクラブイベントは楽しいものだと思います。5,6回ぐらいしか行った事がない素人ですが。クラブイベントの魅力は三つあると思っています。
- クラブの大規模な音響施設で迫力ある音を聞ける。
- 音にあわせて体を動かしたり、盛り上がったりするのはとてもいい運動になる。ストレス解消&カロリー消費。
- 社交場的役割(ナンパ場としての側面もここに含まれる)
で、3に書いた社交場的役割なんですが、つまりここに多くの人が先ほど書いた暗黙のドレスコード的なものを感じている。つまり、ダサい人間はクラブに来るべきじゃねーんじゃないか、みたいな。でも私が思うに、それはクラブイベントのあくまで一側面に過ぎません。
そもそも本来、クラブイベントは1や2を味わうためのものでしょう。それが3に付属した暗黙の了解によって、味わいにくくなっているみたいな現状がある。
実際、先ほど挙げた
- クラブの大規模な音響施設で迫力ある音を聞ける。
- 音にあわせて体を動かしたり、盛り上がったりするのはとてもいい運動になる。ストレス解消&カロリー消費。
といった魅力に惹きつけられる層は決して狭くない。つまり、自分の好きな音楽を大規模音響で聴いて、それにあわせて踊ったりしたい人は、たくさんいるんじゃないかということです。
その一例として、最近話題になっているオタ芸などが挙げられます。あれはリズムに会わせて体を思いっきり動かすことで、ストレス発散できていることが、彼らをオタ芸に駆り立てている大きな理由のひとつでしょう。
ほかの例として、以前慶應義塾大学で立ち上がった「モーニング娘研究会」というものがあります。その活動内容は、大学祭でのハロプロレイブ開催、というものでした。レイブとは、クラブイベントの大規模版です。それに向けて皆で振りコピをしたり、もしくはただ騒ぐだけに徹することもあったようです。それはまさにオタクサークル、と思った方も多いでしょう。しかし、参加者はオタクだけでなく一般の人も多く、女性も多く参加していました。なぜなら先ほど2で挙げた
- 音にあわせて体を動かしたり、盛り上がったりするのはとてもいい運動になる。ストレス解消&カロリー消費。
という魅力はかなり普遍的だからです。だってリズムの良い音楽にあわせて踊るのは楽しいし、すっきりします。オタ芸やモーニング娘研究会は、そのニーズを的確に突いたといえます。
しかし、
- クラブの大規模な音響施設で迫力ある音を聞ける。
というところを、自主的に楽しむにはいたらなかったのではないでしょうか。つまり、オタ芸であればライブが開催されなければ、モーニング娘研究会は大学祭などのイベントがなければ、大音響で自分の好きな音楽を聴き、かつそれにあわせて踊ることは出来なかったのではないでしょうか。
Perfume Nightは隠れ需要を掘り起こしていた
つまり、音楽に興味があり、大規模音響によって自分の好きな音楽を聴きたいと思い、そしてそれにあわせて踊りたいという需要。そんな需要はたとえオタクであろうと、そしてあまりクラブファッションを好まない人であろうと、持っていたわけです。
その隠れ需要をPerfume Nightは掘り起こしているなと。
こういったアイドルクラブイベントは、昔から連綿と色々な系譜のものがあるそうですが、アーティスト縛りのイベントは2003年の「あややナイト」というところから始まっているそうです。んで、Perfumeの楽曲はテクノポップであり、クラブミュージック要素を多分に含んでいる。だから、クラブイベントとの相性は非常によろしいのではないのかと。
だから、Perfume Nightの存在を聞いたとき、相当の混雑を予想しました。なるほど、うまくやったな!という印象でした。
ただ、個人的にはここまでPerfume Nightが満員になるとは思っていませんでした。なぜなら、Perfume Nightはたいていのクラブイベントがそうであるようにオールナイトです。で、一晩中騒ぎ続けると。
で、それはもうサバトを連想させますし、普通おびえますよね。
でもPerfume Nightは超満員でした。
つまり、サバト的雰囲気にたいする恐怖感を乗り越えるだけの需要が存在していたということですね。こりゃすげえことだなと。
個人的には、Perfume Nightみたいなものがもっと健康的な雰囲気、時間帯が夕方とか、場所がもっとOpenな感じ(壁が白いとか)そういうことになれば、とても流行るんでないかなと思ったりしましたが、それは素人の妄想です。
(追記 6/29 23:30 いくつか修正しました。モコモコさんthx!)
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