インターネットという高速道路が引かれなかった田舎町は朽ちていくか

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ふと今更ながら、ウェブ進化論で語られていた「高速道路」論を思い出して、 それについて思うことがあったのでエントリを書いてみる。「高速道路」論とは以下のようなもの。

「ITとネットの進化によって将棋の世界におきた最大の変化は、 将棋が強くなるための高速道路が一気に敷かれたということです。
でも高速道路を走り抜けた先では大渋滞が起きています」
(ウェブ進化論、p210、羽生善治氏の発言)

羽生氏によると、WEBで棋譜が公開されたり、24時間ネット対戦できたり議論できたりすることで、 地方にいる人でも将棋がうまくなりたいという意志さえあればあっという間にうまくなれる。「高速道路」に乗ることが出来る。 というお話があるのです。でもその先は大渋滞だと。

これは例えばWeb技術やパッケージソフト技術などでも顕著で、常にWebで新しい技術が議論され展開されている。 そしてそこに所属する人達は、どんどん進化していっている。高速道路にのって。その先にある大渋滞で足止めを食らっている間に、 中国インド技術者が後ろからやってきて人件費的にオフショアされて大変だ、みたいな話もあるみたいですが。

しかし、自分の仕事領域について。僕の仕事には「高速道路」は無いのです。なぜなら、僕の仕事は組込系システムエンジニアだから。 何の組込みかすらも、企業秘密のため明かせないから。つまりWebで技術について語り合うことなど無く、 また僕が出せる組込系技術情報にも基本的に価値はあまりなく、興味のある人はほぼいないといっていい。

だから僕はまるで、高速道路が引かれなかったが故に朽ちていく田舎町に取り残されているような感覚に陥るのです。 まるでDisney映画[Cars]のようです。 地図から消えた街に住んでいるような。

この街に、人件費が安い国の人達が大勢押し寄せることはあまりないでしょう。しかし、同時にこの街がいつか滅びたらどうしよう。 具体的には、自分の組込領域のビジネスが成立しなくなったらどうしようかと考えてしまうのです。今ならまだ変化に対応できる。 でも30後半になったらどうか?高速道路の引かれた新しい街のスピードについていけるのか?

そんな不安とも愚痴とも言えない、呟きを脳内整理してみたんですね。