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プログラミングを馬鹿にしている人があまりに多すぎる

「お前らは下請けプログラマみたいな人間になりたいのか?」

僕の会社の人間の一人が話した言葉です。仮にAさんとします。その瞬間かなり激昂に近い気分になったんですが、なぜそうなったのかその場では、よくわかりませんでした。感情が高ぶりすぎてわけがわからなくなったんです。だからその人に何か言い返すことも出来なかった。で、家に帰る途中、考えて何であんなに怒りがこみ上げたのかやっとわかってきた。

「Aさんは自分の売ってるもの、つまりコードそのものを馬鹿にしてるんだ」

Aさんは、営業企画畑から来た人で、僕のやっているプログラム開発部門に何年か前からいます。口癖で言うのは、「おまえらにはビジネス的視点が足りない」というのです。つまり顧客意識がたりないと。何を作って売ればよいのかもっと考えろというわけです。なるほど、それはたしかに正論だと思いました。

しかしよく考えてみると、そのニーズを考える人は企画部門としてうちの会社には存在しているわけです。そこが指定してきたものを仕上げるのが僕たちです。そして、Aさんはそのことをまるでロボットのようだと表現したわけです。「まるであの下請けプログラマ」のようだと。

あほかと。つまりコードなんて誰が書いても同じだと思っているのが透けて見えます。多分Aさんは、コードなんて誰が書いても同じだから価値がなくて、それを書かせて動かしてる自分がそれに価値を生み出してるんだと思ってるに違いないのでしょう。近江商人は「三方よし」といいました。物作る人、物売る人、物買う人、すべてがよしとなるのが商売の基本だとしていたのです。そのひとは「物作る人」=「下請けプログラマ」を馬鹿にしているのです。

知っているひとは知っていますが、プログラマは人によって百倍近く生産性の違う世界です。選択するプログラミング言語によって数倍、開発に使用するツールによって数倍、開発を行う環境によって数倍、そして本人の能力によって十倍近く、それぞれが掛け算になって百倍近くにも生産性が違ってくるのです。

これを大げさ、もしくは冗談だと思っている人は実際多いです。そりゃ実感もないでしょう。まあ目の当たりにしなきゃわからないですよね。10人が1ヶ月かかってまだできなかったものを、一人の人間が一日のうちに仕上げてしまうのを目の当たりにしなけりゃ、そんなことは誰も信じないでしょう。僕は目の当たりにしたのです。

ソフトウェアはそういう世界であり、だからこそ極める価値があるし、コードを書く人間は職人だし個人個人に価値があるのです。ソースコードは個々の能力によって仕上がりが全く違う手作りの製品といっていい。

「おまえらは俺のことをなめてるよな」

Aさんは言いました。違うよ、違う。あなたがナメられる以前に、あなたが僕らの事をナメてるんだ。コードなんて誰が書いても同じなものを作ってなにお前ら満足してるんだと、あなたはそういうことを言ったんだよ、と。

僕はAさんにこのブログの記事が読まれてもいいと思って書いています。「物作る人」を完全に馬鹿にしている、そう、あなたのことですよ。

そして悲しむべきは、そういうことを言いそうな人間が、この世にはいかにごろごろしているかってことです。「物売る人」が「物作る人」を馬鹿にしている構図があまりにソフトウェア業界には多すぎる。だから僕はこの記事を書いた。ソフトウェアが「ものづくり」だということを理解している人間が本当にこの国には少なすぎる。

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コメント (8)

ひさC:

はおー☆
いつも「ふんふん、へぇーほおーーー!」って言いながら拝見させてもらてます(^^)

今、IT業界を回ってるから、ものっそい参考なった…。
プログラマ=物つくる人、なのね。
生産性とか変わらんものかと思ってたー。

かときん:

お前の発想は
「三方よし」
じゃなくて
「プログラマよし」
じゃん。

Nishioka:

>>ひさC
うん。ものづくりの人だよ。
直接製品を手で作ってるから。

ただ、作ってる人も
その人たちを使ってる人も、その意識は希薄だけど。

>>かときん
具体的にどこらへんが?

かときん:

物作る人、物売る人、物買う人、すべてがよしとなるのが商売の基本だとしていたのです。
ということを述べていながら、
プログラマが誇り高き職業であることしか述べられてないから。

Aさんて営業から来たんでしょ?
物売る人っていうのは、
物買う人のことを考える必要があるよな。
つまりビジネス的視点(顧客意識)よな。
物売る人の考えが受け入れられないってことは、
物買う人のことも考えられないってことやん。

「いやいや、俺たちビジネス的視点あるぜ!お客さんのこと考えてるYO!!」
じゃなくて、
「ニーズって企画部門が考えるもんじゃん」
て言うってことは、
ようするにお客さんのこと考えてないってことだろ?


よって、プログラマの視点でしか述べられていない。

むとう:

むとうは思うんです。

その通りだと。
結局、売る人は自分が売るから売れるんだと...
でも、売れるものを売っているに過ぎないから...
だから、作っている人のことが分からない。

そして、

生産性の低い現場多いよね。金かけるところに金かけてない。作る人が作りやすい環境を整備していない。
むとうのバイト先は、ヘンなとこだけどで
環境はスゴイけど...

西岡:

>>かときん
ああ、そこは確かに説明が弱かったね。補足します。

僕は、ユーザーは自身の本当のニーズに自分では気がついていないと考えています。例えばiPodは、ああいうものが欲しいとユーザはきがついてなかったけど、提示されたとき「これはほしい!」と気がついたのです。
そしてiPodは、アップル社のデザイナーとスティーブジョブズが、自身らのセンスを信じて作り上げたものです。
もちろんマーケットリサーチもやったと思うのだけど、最終的にはデザイナー達が「これはお客に受ける」ではなくて「これは良い物だ」と誇りを感じる物を作ろうとして、iPodは出来たとおもう。

物作る人が何より大事にしなきゃいけないのは、「良い物を作り上げる」という意識と誇りだと思う。そして、顧客のことを意識するのは「物売る人」が中心となるのが一番バランスが良いと思うんだ。

そして、Aさんは、「良い物を作り上げる」=「お客のニーズに全て合わせる」という「物売る人」の視点しか持っていないと思うんだ。僕らの「物作る人」としてのセンスや誇りや考えを全て「そんなもの売れないよ」と鼻から決めつけて一蹴してるように僕は感じるんだよ。

西岡:

>>むとう
そうなんだよ。「物売る人」は「物買う人」ばかりみていて、「物作る人」のことを見てないんだよ。

そういう状態が、今IT業界では本当に蔓延してるんだ。それじゃいい物は作れないし、結果いい物は売れないし、いい物は買えないんだよ。

nimo:

大変共感しました。
ビジネスとして売れるものを作らねければ
食っていけないのは分かりますが、
営業企画人間関係はモノづくりの触媒に過ぎないと思います。
そいつらが一番偉いような顔してたら大したものは出来ませんよ。

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