「事実は小説より奇なり」っていうことわざがありますが、変な話だなあ、と思ったことは有りませんか?
だって、小説はSFとかもあるし、事実がそれより奇妙な筈ないじゃないですか。現実に縛られているんだから。現実はありきたりなニュースが毎日繰り返されているだけに思えますし。
でも、20ぐらいになって、小説より事実の方が実は奇妙だなあとおもうようになりました。
何故かって、小説は一人の中にある世界観で出来てるけど、世界は、それこそ何億何兆という生命の世界観の複合体です。そこから起こる事実は、一人の人間が書く小説の世界観じゃカバーしきれないなあ、と。そう思うわけです。
寺山修司の「書を捨てよ、街に出よう」という言葉は、つまりそういうことだったのかもしれません。

